同じ意味の言葉でも、選ぶ語句で印象が変わります!

言葉遣いって、かなり人の印象に影響を与えると思いませんか?これは事実で、口調がきつめだと性格もきつそうに感じられてしまうこともありますし、その逆もあります。しかし、この言葉遣いというのは、生まれ育った土地の方言のイメージなどもあり、その人の性格だけが関係することではないですよね。

私の生まれ育った場所は方言がきついイメージのあるところですが、他県の大学に行った時、私と同じ出身の県の人が話をしていると、普通に話をしているのに喧嘩をしているように聞こえて最初は話すのが怖い気がしたと言われたことがあります。それで、しゃべり方や言葉遣いも人からの印象には大きく影響するんだと感じました。

しかし、方言などはその土地の温かみを感じさせるものなので、それ自体を変える必要はないと私は思っています。それも大切な文化ですから、後々まで残していきたいものですよね。ですが、きつく聞こえるとなると気になるので、例えば語尾を少し柔らかめに言うとか、そういうちょっとした変化をつけるだけでもずいぶん印象は変わるようです。

そこで、言葉の選び方による印象の変化について考えてみたいと思います。例えばですが、相手に何かした方がいいと伝えたい時に「それをしなさいよ」と言うのと「それをした方がいいんじゃないの?」と言うのとでは、受け取る側の印象は違いますよね。

した方がいいという言い方には、相手が自分の判断ができる余地が残されていますが、しなさいという言い方は命令口調となり、相手の意思を尊重しない言い方になってしまいます。そう考えると、どちらの口調で言った方が印象がいいかはすぐにわかりますよね。これはとても極端な例かもしれませんが、ちょっとした言葉の言い回しできつく聞こえることも柔らかく聞こえることもあるのです。

では、印象のいい話し方をするためには何に気をつければいいのかと言うと、そのポイントとして、相手に何か注意したい時などに、できるだけ否定の言葉を使わないというものがあります。

例として、前のドアが使えない時に「前のドアから入らないでください」というのと「後ろのドアからお入りください」というのでは、同じ内容を言っているのに肯定的な言い方をした方が柔らかく聞こえるのではないでしょうか。これは、相手にしてほしくないことを伝えるためにも有効な方法ですね。言い方に気をつければ、恋人との喧嘩も減りそうです。

それから、注意する時だけではなく、否定的な言葉を言わないというのは、その人自体を明るく前向きに見せてくれる効果があります。あと1週間しかないからどうにもできないと言われるより、あと1週間あるからなんとかなるかもしれないと言われた方が頼もしい印象を受けますよね。

次に、助詞の使い方に気をつけることもポイントとなります。○○さんでいいよ、というのと○○さんがいいよ、と言うのではどうでしょうか。前者だと、誰でもいい感じがしてしまいますよね。でも、後者だとその人が頼られている感じがします。こうしてみると、たった一文字なのに大きな違いですよね。友人や恋人に頼られると嬉しいものです。頼る気持ちが伝わることが、お互いの距離を縮めてくれそうです。

以上のように、ほんの少し気をつけるだけで、相手に与える印象が違ってくるのです。それを知っていれば、相手により心地よく感じてもらうための言葉選びができますね。